Oracleとは? Oracle Databaseの特徴や機能を解説
2021年3月12日

 

Oracle Databaseは日本のみならず世界的な知名度を誇り、高いシェアによって業界における事実上の標準製品とも位置づけられています。

ですが、IT業界に疎い人にとってはいまいちどのようなものかはっきりせず、そもそもOracle Databaseが何をするものなのか知らないという人もいるのではないでしょうか?

本記事では、Oracle Databaseはどのような存在で、何ができるのかを簡単に紹介していきたいと思います。

 

Oracle Database(Oracle)とは

Oracle Databaseとは、オラクル社が開発、販売しているリレーショナル・データベース管理システム(Relational Database Management System/RDBMS)のことです。

世界初の商用RDBMSであり、メインフレームからパーソナルコンピュータまで、幅広いプラットフォームをサポートしています。

1979年にOracle 2が発表されて以降、変化する顧客ニーズとIT環境に合わせて機能拡張を続けています。

 

“Oracle DB”、“Oracle”と略されることもあり、データベースに関する会話でこれらの単語が出てきた場合は確実に“Oracle Database”を指すのですが、開発、販売を行う企業もオラクルなので非常に紛らわしい単語でもあります。

 

※本記事では基本的にOracle Databaseと表記します。

 

データベースとは

データベースは、検索や蓄積が容易にできるよう整理された情報の集まりのことで、ツリー状に構成される“階層型データベース”、網状に構成される“ネットワーク型データベース”、表で構成される“リレーショナル・データベース”などが存在します。

データベースの利点は“データの蓄積と整理により、情報として活用しやすくなる”という点で、新たなデータを追加したり、すでにあるデータの内容を編集・削除してデータを整理したりすることで、必要なデータを取り出しやすくできます。

 

SQLとは

SQLは、関係データベースでデータの操作や定義を行うためのデータベース言語で、データベース言語の中でもっとも普及している言語の1つです。

DML、DDL、DCLの言語要素がさまざまな命令文を1つにまとめた言語体系として存在している他、ISO(国際標準化機構)で規格化されており、Oracle Database、Microsoft SQL Server、MySQLといった複数のデータベースで同じように利用できるという特徴があります。

 

Oracle Databaseの特徴

Oracle Databaseの特徴としては柔軟性や堅牢性が高い他、“行レベル・ロック”や“読み取り一貫性”が挙げられます。

一部のデータベースでは多数の行がロックされるとロック範囲を拡大する“ロック・エスカレーション”が発生するのですが、Oracle Databaseでは“行レベル・ロック”最小単位の“行”レベルでロックが可能なため、同時に多くのユーザーのリクエストを処理できます。

また、検索時点でのデータが読み取られることを保証する“読み取り一貫性”により、検索開始後に更新されたデータも読み取ってしまう“ダーティ・リード”を防止することができます。

 

その他、データベースエンジン・コアAPI周りがすべてC言語で、各種ツール類はほとんどがC言語やJavaで記述されているため、さまざまなプラットフォームへの移植性を持っています。

さらに、応用プログラムもC言語、C++、COBOL、Javaなどの規格に対応しているため、こちらの移植性も良好となっています。

 

Oracle Databaseの使用用途

同時に多くのユーザーが利用可能で検索時点のデータを読み取れる他、堅牢性もあるということから、Oracle Databaseは大規模なデータ管理に使われることが多く、採用するのも大企業が一般的です。

また、Oracle Databaseは他の製品と比べて高機能な分価格が高く、サポート契約を行っていないと製品のバグおよび不具合に関する情報や、修正パッチを受け取ることができないというデメリットも存在します。

そのような面から見ても大企業向けのデータベースといえるでしょう。

 

まとめ

Oracle Databaseは、情報を容易に蓄積、検索できるよう整理するデータベースで、大企業に向いた特徴を持っているということがご理解いただけたでしょうか?

高額であるということから個人使用は難しいですが、就職および転職する企業の規模によっては使用されているケースもあるので、興味を持った方は世界共通基準の認定資格である“ORACLE MASTER”の獲得を目指してみるなど、学習して理解を深めてみてはいかがでしょう?

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